「葉」「菜」と書いて、はなと読む…。そんなおはなやさんがあります。
娘さんとそのお母さん、お二人で営んでいます。そんな葉菜屋『綴り菜』さん親子は、今日は畑にいました。
ここ、千葉県四街道市にあるkiredo:キレドさんは、ミネラルたっぷりな土壌で作ったおいしくて面白い野菜を栽培する農家さん。
幹線道路を一本入っただけとは思えないような広大な畑と、*デレク・ジャーマンのお庭を連想させる心地よい庭では、スペアミント、フェンネル、レモングラス、コリアンダーなどの香草も育てていました。
その中の一角に建つ雰囲気のある古い小屋では、綴り菜さんのような花屋さんが販売会をしたり、作家さんの草木染めのワークショップが開催されたり、kiredoさんのランチがいただけたりと、さまざまな方たちが楽しい空間をつくり賑わっています。
そしてこの日は毎月一度ここで開かれる綴り菜さんの葉菜と、kiredoさんの野菜の販売会。
お二人が市場で仕入れた花と葉と菜の数々、
娘の菜摘美さんはそれらをアレンジして次々とブーケを組み始めます。
中にはレモンバーベナやコリアンダーなどの香草を取り混ぜた珍しいものも。。
でもその香草の持つ野性味とお花の可憐さがとてもマッチしていました。
「お部屋に飾っても素敵なんですが、飾りながらその葉をちぎってハーブティーにしたり料理に使ったり、楽しみ方が増えるんです。」
「葉はすべての植物の元で、菜は人間の五感すべてに活力を与えます。これらの植物たちが私たちの暮らしの活力になれるよう、葉と菜をセレクトしています。」
綴り菜さんがなぜ『花』屋ではなく、『葉菜』屋なのかは、ここに来てわかりました。花+葉+菜には、今までのお花屋さんにはなかった奥行きの深さを感じます。
そして、その場でレモンバーベナのハーブティーをご馳走になりました。
「kapocは、ゆったりとして動きやすく、袖のリブのおかげでそのゆったりサイズが仕事の邪魔にならない。これはいい!と母とお揃いのユニフォームに決めました。色も迷ったんですけど、やはり仕事に使うならグレーかなと・・でも植物がとっても映えます。」
「私たちの仕事は、丈が長すぎると使いこなせないんです。でもこのPONCHOは程よい長さで、スリットも深いから良いんです」
確かに菜摘美さんの着用姿を見ていると、かっこよく使い込まれ汚れていて、kapocがちゃんと働いてくれているなと思えるのでした。
kiredoさんのお庭に出ると、お母さんの邦江さんが一つ一つ丁寧に植えられたハーブのことをお話ししてくださいました。
「ここでの販売会では、いつもこの庭で植物を摘み取らせていただいています。ここで育ったものは本当に濃い、深い、しっかりとした風味や味が出るんです。ここのお野菜と一緒ですね。畑では雑草になる植物も私たちにとっては宝物なんです。」
お二人の姿を見ていると、なんだか親子というよりも仲良し姉妹とか友人にも思えてきます。そういう姿がきっとお客様を引き寄せるんでしょう。
(2021年5月28日 取材:渡邉)
*デレク・ジャーマンのお庭:derek jarman’s garden with photographs by howard sooley
“葉菜屋 綴り菜”
instagram:@tsuzurina
“kiredo”
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